HARVESTER

HARVESTER 01 : 臼井直人 氏

いちご農家 / 栃木県栃木市

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栃木県栃木市に在住で、いちご農家として暮らしている臼井直人君は33歳。祖母も含めた8人家族という大所帯。臼井家のあとを継ぎ、農業家になって6年目である。

 趣味は外遊びで、山登りをしたり川で遊んだり自転車で探検したり、最近ではトレイルランニングにも挑戦したのだそう。

そんな臼井君に今の暮らしと農業について聞いてみた。
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Q、地元は好きですか?

「自分の地元は田舎なので自然が溢れていて好きです。
農業の面でも栃木は比較的に災害が少ないとか少し前は言われてたみたいです。でも最近は、水害が連発していことが少し気になってます。
子育てのことを考えても、いい環境だと思います。いまだにおなじ幼稚園だった友達とも遊んでますし(笑)お互い家族を作ってお互いの子供も同い年だったり、自分たちの父親同士も一緒に飲みに行ってるくらい仲良くしてたり、なんてことも良くあって、とても良い環境が作れてますね。」
 

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Q、逆に好きではないところはありますか?

「お店が少ないところですかね。矛盾してますが、全体的にもっと都会だといいな~って思ったりもします(笑)。」

Q、矛盾してるかも….?!(笑)農業家に成るまでの経緯を教えて欲しいです。

「物心ついたときから家がいちご農家でした。祖父は自分にも農業をしてほしかったみたいですが、父には『農業を手伝え』など、特に言われたことがなく、学生時代も家の仕事を手伝ったことはほとんどありませんでした。当然農業などする気もなく、何も考えず普通科しかない普通の高校に行きました。卒業後、両親には大学も進められましたが、学校に行くってことに飽き飽きしていたのと、一刻もはやくお金を稼いで遊びまわりたかったので、働くことにしました(笑)。

当時、基本は遊び中心って感じだったので普通に休みがあってお金のイイ職場を探してフラフラと暮らしてましたね。
何回か転職して会社員として働きましたが、どれも1~2年….くらいな感じで長くは続きませんでしたね。将来を考えてしっかり働こうと思って電気制御関係の仕事(工業関係の機械プログラムなど)についたのが25歳位の時です。この仕事が結構キツくて、趣味の外遊びも全然できなくなり、忙しくて飲みに行くことも出来なくなってました。

最終的には少し病んだ感じになってました。その仕事から逃げるような気持ちと、農家になることを望んでくれていた祖父が、その時期に弱くなってきていた事もきっかけになって『農業をやろう!』と決め、今に至りますね。」

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Q、そうなんですね。回り回っていろんな経験した上で、家業を継いだんですね。改めて、今の生業、農業は好きですか?

「好きです。昔はなんかダセェ!とか思ってたけど、今は自分にはぴったりなんじゃないかと。誰かに合わせたり、強制されることもなく、やりかたは自由なので。ただ、腰痛半端ないっす (笑)。」

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Q、いちご農家の仕事を簡単に教えてください。

「作っているのは”とちおとめ”です。”とちおとめ”の苗を買ってそれを増やし、ハウスに植え、出来たいちごをJAに出荷して生計をたてています。」

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 Q、収穫(HARVEST)時期はいつですか?

「10月から5月まで収穫・出荷しています。そのほかの時期は収穫のための準備をしてる感じですね。」
 
 Q、現在日本のいちご市場ってどんな感じなんですか?

「全国で沢山の品種があって各地域や各生産者さんが試行錯誤して競っているような市場ですかね。」

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 Q、いちごを作ってみて難しい部分はどんなところ?

「怠けたら怠けたなりの、しっかりやれば、しっかりしたいちごが出来るのは当然ですが。同じ品種のいちごを作っていても各農家さんの生産技術の違いで収穫量や味に差が出ます。そういうところが難しくも、面白いところなんだと思います。」

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 Q、いちごに対する思いを教えてください。

「1年中市場にはいちごがあって、春先がいちごのシーズンとか言われてますが、とちおとめハウス栽培のいちごの一番おいしい時期は1月後半~2月前半だとおもいます。この寒い時期のいちごは味が濃い感じで、すご~くおいしいんです。是非この時期のいちごを食べてほしいっす。」

 Q、最後に、農業家として今後やりたいことはありますか?

「この仕事は技術職だと思っているので、技術を上げていちご作りをもっと上手くなりたいです。そして、いずれは食べてくれる人と直接繋がって『おいしい』といってもらえる形にしてければいいなと思います。」

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<感想>臼井君のように、外の世界の経験をした上で、家業を継ぎ農業家になっていく人もいるのだと知りました。「農業ダセ ェ!」なんて臼井君自身も思っていた頃があったのだなぁ~って感じ入りました。自分らの世代30代から、改めて”親の後を継ぐ”という暮らし方も、人生の分岐点として考えさせられる思いが生まれたし、そのダサかったイメージの農業を変えていく事ができるのも自分たちの世代なのかもしれません。「自給自足できる国、日本」になっていって欲しいと願う思いも一層強まりました。ハーベスタ!はそんな人たちの収穫をサポートする存在を目指していきたいです。